なぜアメリカなどのキリスト教系の国よりも、日本の方が治安が良いのか?

日本の治安とアメリカの治安

左:ラスベガスの銃乱射事件で追悼された花  右:物資調達のため順番に並ぶ東日本大震災の被災者

治安が良い国ランクの上位は、キリスト教系の国々が多い

実際の統計データを見てみると、世界的の平和な国ランキングでは、北欧を中心とするキリスト教系文化圏の国々が、多数を占めていることがわかる。ちなみに日本のランキングは、以下のデータから見ると、第八位となる。

世界一安全な国は日本?治安のいい国ランキングTOP18

つまり、「なぜキリスト教の国々よりも、日本の方が治安が良いのか?」という質問の前提自体が、はじめから間違っていることがわかる。

ちなみに、日本人がこの疑問を抱く時、大抵はアメリカをイメージしているが、アメリカは世界にたくさんあるキリスト教文化圏の国のあくまで一つであり、それが全てだと誤解してはならない。

アメリカの治安の低下の原因は進化論教育

アメリカは歴史的に世界をリードする国であり、そこには世界から様々な人種や企業、権力が集まる。この点を考えただけでも、日本のようにグローバルな人種交流が少なめな国とは、根本的に環境が異なり、同じ土俵で比べることはできない。

ただ、統計的なデータで明確に示されていることは、アメリカの治安や倫理基準は、教育の場で進化論を教えられるようになってから、大きく後退したということだ。(かつてのアメリカでは、公に聖書の教えが教育の土台となっていた。)

子供に進化論を教えるボリュームのグラフ―アメリカ

1960年あたりから、進化論の教育に力を入れ始めた。

子供の性病の感染率

離婚率―アメリカ

10代の婚前交渉の割合―アメリカ

少女の妊娠率―アメリカ

凶悪犯罪の割合―アメリカ

学力能力基礎テスト

つまり、聖書の教えは、人間の倫理観に、良い影響を与えるのである。
※上に挙げたデータは、以下の動画で紹介されたいたものだ。詳しくは、動画の方をご覧いただきたい。

ではなぜ日本は治安が良いのか?

治安に影響を与える要素は、その国の宗教観だけではない。これには、その国の地理的要素、文化的要素、人種的特徴、経済の状態、など、様々な要因が関わってくる。これらの点を十分に考察するには、専門的な知識が必要なので曖昧なことは言えないが、間違いなく、経済の状態や地理的要素は、その国の治安に大きく関わってくる。

経済が悪くなれば、貧困者が増え、当然犯罪も増える。世界中の治安が悪い国々では、大抵経済の状態が悪く、貧困率が高い。日本にも貧困世帯はたくさんあるが、周りの国々と比べれば、圧倒的に少ない比率である。

また日本は島国であるため、周りの国々から侵略されにくい、という利点もある。仮に、日本の場所が中東付近であれば、イスラム国などのテロ組織との戦いや、中東付近で生じる紛争などに巻き込まれたことは、容易に想像できる。

そのような地域では、形成される民族の人格的特性も、また異なるものとなっていただろう。

結論として、国の治安は宗教だけでなく、他の様々な要因も影響するため、「キリスト教系であれば治安が良いはずだ」と安易な予測をすることはできないし、治安の良し悪しに沿って一概に宗教の価値を評価することも難しいと言えるだろう。

 

 

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